天下の小論

其の詩を頌し、其の書を読み、其の世を論ず 東洋古典の箚記集です

荘子

『荘子』愚の骨頂

自分の影を畏れ、足跡を嫌がって、これから離れようとした者がいた。 ところが、一生懸命足を持ち上げれば持ち上げるほど足跡は多くなり、どんなに早く走っても影は離れなかった。 その者は、これはまだ走り方が遅いのだと考えた。 そこで、さらにさらにと早…

『荘子』 目的と手段を取り違えてはならない

殷(商)を倒して天下を統一した武王の曽祖父である古公(大王)亶父(たんぽ)の有名な話である。 『史記』などにもあるが、今回は、『荘子』から紹介したい。 大王亶父が邠(ひん)という地にいた時、異民族である狄人が攻めてきた。 戦いを避けようとして…

『荘子』 大泥棒に学ぶ理想的なリーダーの姿

聖・勇・義・知・仁