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天下の小論

其の詩を頌し、其の書を読み、其の世を論ず 東洋古典の箚記集です

『淮南子』 愛せず利せざれば、親しき子も父に叛く

淮南子

淮南子=これは、「えなんじ」と読みます)

 

今や、年功序列といった人事制度をとっている会社はないであろう。

しかし、年功序列をやめて、本当に会社は良くなったのだろうか。

もしくは、年功序列をやめずにいたら、会社は悪くなったのであろうか。

よく分からないし、はっきりしない。

ということは、年功序列であっても無くても、それほど大きな違いは無かったのかもしれない。

 

大きな違いが無ければ、年功序列の方が、多くの人が精神的には幸せに暮らせたかもしれない。

自分より年下に仕えるよりも、年上に仕える方が、気分的には楽な筈である。指示命令にも素直に従うことができるだろう。

そして、年長者は、親のように兄や姉のように、年少者を愛して育てていく、人として実に自然な姿ではないだろうか。

 

「愛することもなく面倒をみることもなければ、子供だった親に歯向かう」というが、20代30代の上司が、40代50代の部下を愛して、その面倒をみてやるといったことが出来るのだろうか。

 

出典(明治書院)新釈漢文大系55 『淮南子 中』楠山春樹著 525頁巻十 繆稱(びうしょう)訓

善御者不忘其馬、善射者不忘其弩、善爲人上者、不忘其下。

誠能愛而利之、天下可従也。弗愛弗利、親子叛父。

善く御する者は其の馬を忘れず、善く射る者は其の弩(ど)を忘れず、善く人の上爲(た)る者は、其の下を忘れず。

誠に能く愛して之を利すれば、天下、從う可(べ)きなり。愛せず利せざれば、親しき子も父に叛(そむ)く。

 

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